名言のようで名言じゃない言葉

 ベーブ・ルースは、生涯714本のホームランを放った。つまり、常に子どもと「ホームランを打ったら手術を受ける約束」をしていれば、それだけ小さな命を救ったことになるだろう。


 では、もし、ヤクルトの飯田が子どもと「ホームランボールをアウトにしたら手術を受ける約束」をしていたらどうだろうか。
 飯田は子どもとの約束を守るため、必死にジャンピングキャッチを試みるだろう。ホームランを捕る姿勢、それはいつしか彼の代名詞となり、プロを続けていく上でのモチベーションとなっただろう。


 飯田は現役生活の中で、一度しかホームランボールをキャッチすることができなかった。それはすなわち、たった一人の子どもにしか手術を受けさせられなかったことになる。
 その一人の子どもは、いったいどんな特別な気持ちで見守っていただろう。早く手術を受けさせろ、だろうか…。


 重大告知があります。詳しくは次回更新で。